とても作りやすくておいしいお菓子です。
マドレーヌとフィナンシェのお悩みを中心に解説していきたいと思います。
目次
マドレーヌとフィナンシェの違い
それは、ずばり「全卵」か「卵白のみ」か
マドレーヌは、「全卵」を使用します。
フィナンシェは、「卵白だけ」を使用します。
近年のマドレーヌ&フィナンシェは似てきている
【マドレーヌの一般的な材料】
・全卵
・バター
・小麦粉
・ベーキングパウダー
・砂糖
ここにプラスして、
バニラビーンズやレモンの皮など香りのもの
牛乳などの水分がはいってきます。
【フィナンシェの一般的な材料】
・卵白
・バター
・小麦粉
・砂糖
・アーモンドプードル(パウダー)
フィナンシェの特徴の1つである、アーモンドプードルが入ることですが、
これが、近年はマドレーヌにも入っているものもあります。
さらに、ベーキングパウダーは入らないレシピが昔は定番だったのですが
フィナンシェにも少しいれてふんわりタイプのものを作る方もおられます。
また、フィナンシェは焦がしバターの風味がおいしいのも特徴ですが、
これも、マドレーヌに使って、焦がしバターマドレーヌを作ることもあります。
私もおいしいので、レッスンで取り入れています。
このように、マドレーヌとフィナンシェは
どんどん似ている傾向にあると感じています。
こうしたら、もっとおいしくなるのでは?と
人気のお菓子ゆえに考えて、作られているのではないかと思います。
形が違う
これは大きなわかりやすい特徴ですね。
マドレーヌは、シェル型が特徴的です。
ホタテ型の横幅広い形と、縦長の形があります。
始まりは、貝殻で焼いたとの記述を見たことがあります。
フィナンシェは、金の延べ棒型
フィナンシェは、私はマーケティング力が素晴らしいお菓子だと考えています。
フィナンシェの語源は、「金融家」
「資本家」などの意味があり、菓子職人が
金の延べ棒に似せて、忙しい金融家の人たちに背広を汚さないように
食べれるお菓子を作ろうと考えました。
実は、もともとは修道女が作ったお菓子で、「ヴィジタンディン」やとよばれていました
私が学んだコルドンブルーでは、フィナンシェではなく、同じ生地でも丸い形の
「ヴィジタンティーヌ」として教わりました。
この「金の延べ棒型」にしたことで、大ヒットした商品なのではないかと思います。
ターゲットもいいですよね。
お菓子の名前がそのまま「金融家」、ターゲットを言ってます。
日本では、「ビジダンディン」よりも「フィナンシェ」しか知らない方も多いと思います。
ほんとに素晴らしいマーケティング力のあるお菓子だと感心します。
マドレーヌ・フィナンシェのよくあるお悩みに回答
◆焦がしバターの加減がわからない
生徒さんにはよく、「なんのためにこの作業をしているか」をお話すると
なるほど!と「どこまで焦がすかの加減」をご理解していただけます。
焦がしバターを作るのは、「いい香り」を作りたいからです。
ですので、よい香りがしていないと意味がありません。
「色で判断する」とわからないのでしたら、「美味しそうな焦げたバターの香り」がしたら
それでOKです。
よく「ヘーゼルナッツのような香りと色」とお菓子の本には書かれていますが
そもそも「ヘーゼルナッツ」と、あまりなじみのない人が多いかと思いますので、
「おいしそうな焦げたバターの香り」の方が、判断しやすい方が多いです。
◆マドレーヌの表面にボコボコした気泡は?
このような写真をいただきました。
気泡がありますね。
これはなぜ起こるのか?
私も同じようなことがありました。
マドレーヌではないのですが、バターケーキに起こったので「これだ!」と思いました。
これは、型にぬった油脂が多かったなと思っていました。
なので、ご質問いただいた生徒さんに質問しました。
私 「バターや油脂をたっぷり塗りましたか?」
生徒さん 「そうです。しっかり塗りました」
油脂がたくさんあると、そこに空洞があきます。
それが原因でした。
適量に油脂をぬることも、きれいなマドレーヌやフィナンシェを焼くのに
大切なことです。
型離れがよいように、心配になるのですが、このような現象になりますので
このようなことがあった方は、少し控えめにバターを塗ってくださいね。