ベーシックコースは、お菓子をきちんと作っていいただきたく、
実技だけでなく、しっかり知識も身に着けていただきます。
夏は、冷やして固めるお菓子を中心に学びました。
凝固剤・ゲル化剤です。
まず、「ゲル化剤」と聞いて、生徒さんは、
「えー!ゲル化剤って書いてたら悪いものだと思っていた」
ゲル化剤には、ゼラチンも含まれ、ゼラチンは
牛や豚の骨や皮に含まれるコラーゲン(たんぱく質)なので
お肌プルプル効果を見込めます。
材料は、「ゼラチン・カラギナン・寒天」
<原材料>何からできているか
<歴史>
<特徴>
<固まる温度>
<溶ける温度>
<固まった後の溶ける温度>
<よい所>
<注意するポイント>
<使用料の目安>
を、それぞれの材料で違うので、それぞれこの項目を勉強しました。
<注意するポイント>を学ぶことで、失敗なく作ることができます。
また、使用料の目安は、液体に対して〇%と表示しているので、
計算しやすく、自分の好みの固さを探すことができます。
【ゼラチン】
例えば、「ゼラチン」を少しお見せしますと、
とても大事な項目
<注意するポイント>=<凝固力が弱くなる原因>
●沸騰させる(一瞬くらいなら大丈夫)
●酸性または、アルカリ性の強い食材を使う
→レモン汁・グレープフルーツ・梅果汁は酸性が強く
凝固力が弱くなる。使用量の目安は、全体の20%以下で使用すること
●ふやかし不足でゼラチンが溶けていない
●タンパク質分解酵素を含む食材を使う
→パイナップル・キウイ・いちじく
ただし、缶詰など加熱したものは大丈夫
レッスンでは、ゼラチンの滑らかな食感と、生クリームと合わせることができる
凝固剤として、ムースを作りました。
下がマンゴームース 真ん中がオレンジゼリー 上はクラッシュゼリー
【カラギーナン】
カラギナンやカラギーナンとは、アガーのことです。
アガーと書かれてもわからない方が多いかもしれません。
ゼラチンは、25℃以上で溶けてしまうので、夏場は持ち歩いていると
溶けてしまいます。
その点、カラギナンは、一度固めて再び溶ける温度が60℃以上なので、
夏場の持ち運びには適しています。
カラギナンは、海藻からできていて、寒天の仲間ですが、
食感は、ゼリーと寒天の間くらいで、とてもなめらかで弾力のあるものです。
なぜ、一般的にスーパーで売られていないかというと、
知らないと失敗しやすい材料です。
注意ポイントがいくつかあり、それを知ると、
失敗せず作ることができます。
ゼラチンと同じイメージだと失敗します。
逆に、「反対」と思っていた方がよいかもしれませんね。
カラギナンを溶かす温度は、80-90℃以上
なので、沸騰させないといけません。
しかし、ゼラチンは高温に弱いので、50-60℃で溶かします。
ゼラチンの温度で溶かしてしまうと、カラギナンは溶け残って
思うようには固まりません。
また、固まる温度が35-60℃なので、室温で固まります。
出来上がったら、どんどん固まっていくので、手早い作業が必要です。
メリットは、すぐに固まってくるので、すぐにできます。
ゼラチンは、レッスン時で急いで固めるので、冷凍庫を使うのですが、最低でも1時間は冷凍庫で。
本来なら、冷蔵で8時間かけたいところです。
と、いろいろ書くと難しそうですが、いや、簡単です。
知ればどうってことない。
生徒さんは、ほとんど、カラギーナンを購入していかれました。
レッスンでは、あえて、ゼラチンでは作れなかった、生のキウイやいちじくを
使ったメニューにしました。
【寒天】
寒天は、カラギナンに似ています。
というか、カラギナンも寒天も海藻からできており、高温で溶かします。
カラギナンは、だまにならないように、事前に一部の砂糖とまぜて
液体に溶かしますが、寒天は砂糖が入ると溶けにくいので、まずは
砂糖を入れない液体に、煮溶かします。
食感は、独特のキレのよいほろりとしたもので、羊羹など和菓子に使われていますね。
いつも生徒さんに、まず、今までの経験や疑問に思っていることを聞きます。
そして、最後に今日の感想や質問をお聞きします。
それを、みなさんで共有することで、また知識が深まると思います。
【ベーシックコース時に出た生徒さんの質問や疑問・感想】
●使用料の目安があると、わかりやすい。
自分は柔らかめが好きなので、少ない割合でゼラチンを使ってみます
●今まで固まらなかったことがある
それは、ゼラチンをふやかしていた水ごと入れていた
●アガーを初めて知った。
ゼラチン・アガー・寒天の表があるのでよくわかった
●アガーは室温で溶けないことがわかったので、娘の部活にもっていかせるものを
アガーで作ろうと思う
●アガーは氷水につけてはいけないことが分かった
●どのお菓子にどの凝固剤を使えばよいか、なんとなくわかった
●アガーが、透明できれい。ぜひやりたい!
●アガーは古いイメージだったけれど、ゼラチンの方が歴史が古く
イメージが変わった
など、たくさん意見や質問をいただいています。
ベーシックコースは復習率が高いです!
長文を読んでいただき、ありがとうございました。
次は9月 「ダコワーズ」
木曜日・土曜日・日曜日クラスの残席少しあります
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