先日来てくださったベーシックコースの生徒さんに、
「卵白は冷やすものだと思っていました」
と言われました。
そう、卵白は冷やすと知っているということは、
お菓子を作っておられる方です。
なぜ冷やすか?を知らないから、
全てのお菓子を作るときに冷やしておられたということです。
それがわかったのは、今回のレッスンはガトーショコラだったからです。
私のガトーショコラは、ブラックチョコレートが入ります。
チョコレートは、ご存じのように冷やすと固まります。
冷たい卵白とチョコレートを合わせたらどういうことになるでしょうか?
ガッチーーーンと、チョコレートが固まっていきます。
ということは、せっかくつくったメレンゲが、つぶれていきます。
チョコレートの生地とメレンゲを合わせるのですが、
固い生地とメレンゲを合わせると、何度もまぜることになり、
メレンゲがつぶれます。
おそらく、もうねっとりするくらいまで、メレンゲがつぶれていたのではないか?
彼女はシフォンケーキをよく作っておられるので
卵白をしっかり冷やして作ります。
さて、冷やすと何がよいのか?
卵白は基本的に泡立ちやすい性質を持っています。
冷やすと泡立ちにくくなります。
逆に温かいと泡立ちやすくなります。
じゃ、なぜ冷やす?
それは、きめの細かい安定した気泡を作りたいからです。
冷えていない卵白を泡立てると、わーーーと大きな気泡ができて、
膨らむけれどつぶれてしまう不安定な泡がたくさんできます。
冷やしていると、泡立ちたくないのに、無理やり泡立てられて、
均一のつぶれにくい細かい安定した気泡ができます。
メレンゲが主役のお菓子には、そのように冷やした卵白を利用して
作ります。
ただ、いつも卵白を使うお菓子にそれが必要かというと、そうではないです。
今回のガトーショコラは特に、冷えていることはNGなので、室温の卵白を利用します。
そして、安定した泡を作るために、低速で泡立てます。
私はメレンゲを高速で泡立てることがないです。
なぜ?を知ると、応用がききますね。
ぜひ、なぜ?を知るお菓子づくりをしてみてください。
自由で楽しくなりますよ。
◆9/20日 単発レッスン「夏のキュートなムース」残席1あります。